「ステマ問題」から見えるもの から見えるもの

天理時報4267号の「視点」で「「ステマ問題」から見えるもの」という記事を考察する。ステマとはステルスマーケティングの略である。ステルスとは、ステルス爆撃機がレーダーに感知されない戦闘機であるように「顧客に気付かれないマーケティング」という意味である。「サクラ」といった方が我々世代には分かりやすい。
そこから、著者は周りに惑わされずに自分を信じていくことの大切さを言いたいんだと思う。たぶんね。ただ人に勧められてステーキを食べた逸話は、論旨からズレまくっているから、ないほうがいいと思う。自分を信じることを主張したいのに、人に「一番ひどい」と勧められたステーキを食べて「ひどい」と判断するのは、結局人の価値を採用していることに気付いてない。著者の論旨を採用するなら「人に勧められた一番ひどいステーキだったが、僕はおいしいと思う」ということにしないと論理が成り立たない。

私が言いたいことは一つだけ。ご自身がステルスマーケティングの片棒を担いでいることに気付いておられないことが怖いのだ。「さては、あなたは帝国ホテルのステーキのスパイですな」とね。さすがステマだ。

ステマ問題は、実はもっと複雑なんですよ。それはマーケティングに限らず、閾下刺激として日常的に溢れている。そしてオウム真理教も利用したことであり、対岸の火事ではないはずである。教団上層部であるなら、もう少し危機管理に慎重になってもいいんじゃないだろうか。