天理教のハッピを着た人間が従軍慰安の国連人権委員会で、日本への謝罪を求める発言をしたという件について

天理教は新興宗教団体として、一定の市民権を得ている。それらの大きな要因に、天理教は政治的な発言を多くしないという側面がある。某学界などは政治的発言というよりも、たびたび政教分離の俎上に挙げられるほど政治団体と一体化している。そこには団体として強力な求心力もあるだろうが、一方で宗教団体が政治活動をおこなうキナ臭い嫌悪感を感じる人は多い。その点において、天理教は比較的ゆるく、開放的で自由な雰囲気がある。天理教も過去には特定の政治家を応援したりしたこともあったようだが、近年では特定の政治家や政党にコミットすることはない。 私も、そのような天理教の姿勢には好感を持っている。個人がどのような政治的思想・信条を持っていようと、自由が担保されている。また過去のブログにも書いたが、世論を二分するような議題には天理教が関わることは賢明ではない。それは政治的目的を持った政治団体だけでよい。天理教の金科玉条は「陽気ぐらし」であり、政治的達成ではないからである。 そんな中、議論が沸騰している従軍慰安婦問題について天理教という名前を最近たびたび耳に目にすることがある。そのソースが以下のリンクである。ここから各ブログなどで拡散されているようである。

https://www.facebook.com/shun.
ferguson.3/posts/668771989875017

上記の写真を見ると、天理教のハッピ(公式ユニフォーム)を着た天理大学の教員が、国連の人権委員会で日本に謝罪を求める発言をした、という記事である。 下記の産経新聞でも、この人権委員会の特集記事を記載している。上記の天理教のハッピを着た人間の写真は、産経新聞ではこの問題に長らく取り組んでいる戸塚弁護士だけにトリミングされている。

http://sankei.jp.msn.com/politics/
news/140727/plc14072713000007-n1.htm

私は、これらの写真と記事がどの程度事実を正確に反映しているのか分からない。研究者として人権委員会を見学しただけなのか、天理教代表として何らかの意見表明をしたのか、天理大学の代表なのか、そして本当に日本に謝罪を求める発言をしたのか。ただ、写真からは天理教のハッピを着て、対日謝罪を求める人たちと同じ方向に着席(戸塚弁護士の隣)していることは事実のようである。本人にはこれが報道写真に撮られることも考えてのことであろう。このことからこの人物は天理教を代表して日本に謝罪を求める立場であると思われる。(天理大学の教員という立場で、天理教のハッピを着て、対日席に座っている以上、個人の意見とすることは非常に無理がある)

そこで私はハタと止まってしまった。天理教が、特定の政治的課題に対して明確な意見を表明するなど珍しいな、と。どういった教義が従軍慰安婦と関連しているのだろうか。「陽気ぐらし」という目的が、従軍慰安婦の賛否にどのように関わるのかイマイチ理解できない。一信仰者による個人的関係性の中で、従軍慰安婦における対日という思想は勝手にすればよいが、天理教総体として従軍慰安婦にコミットする動機(教義)は私にはピンとこない。つまるところ、従軍慰安婦などの特定の思想に肩入れするメリット(計算)が理解できない。弱者の救済という点では、「陽気ぐらし」の下位概念である「ひとだすけ」に関わることは理解できるが、従軍慰安婦に関しては政治的リスクが大きすぎる。 天理教の思想がどのように従軍慰安婦と関連するのかをネットで調べていると、下記の論文を天理大学からリンクできた。今回写真に写っていた研究者の論文である。

http://opac.tenri-u.ac.jp/opac/repository/
metadata/3239/GKH022907.pdf

一読してみると、「従軍慰安婦」は「ある」という前提から議論されており、私も微妙な反応しかできなかった。自分に都合のよい情報しか集めない確証バイアスが多いと感じ、なかなか「はい、そうですか」と論理的に言える論文ではない。 この論文を読む限り、国連人権委員会での天理教の主張というのは誤りで、研究者個人の主張である可能性が強いと感じる。彼は従軍慰安婦を研究テーマにした研究者であり、何か個人的に強い思い入れがあるのだろう。私は、本件を天理教の政策ではなく、研究者個人の活動だったとしか思えない。

もし、天理教の主張であるのなから、どのような天理教教義と、どのような政治的目的が関連しているのか教えてほしい。

もし、研究者個人の主張であれば、個人の思想はどうでもいいが、旅費の出所や信者への説明はどのようにしたのかだけ明らかにしてほしい。

ええい、面倒くさい研究者だ。

tenrikyosyakaigakulavo@hotmail.co.jp

天理教のハッピを着た人間が従軍慰安の国連人権委員会で、日本への謝罪を求める発言をしたという件について」への9件のフィードバック

  1. 通りすがり

    私は信仰者ですが,残念な記事を知りました.この人が天理教のハッピを着る必要はなかったはずです.教団の総意と誤解を受けることになる可能性がありながらなぜこのようなことをしたのか理解に苦しみます.

  2. 匿名

    >従軍慰安婦などの特定の思想に肩入れ
    >「従軍慰安婦」は「ある」という前提から議論されており、私も微妙な反応しかできなかった

    この表現はどう考えてもおかしいと思いますよ。日本軍性奴隷制は明確に当時の国際条約にも違反しており犯罪ですよ。その犯罪に対するきちんとした謝罪と補償を求めるのは普遍的な正義のはずであり、「特定の思想に肩入れ」などといわれるのはおかしいです。宗教の枠を越えて取り組むべき人権問題なのですから。

  3. 匿名

    従軍慰安婦問題は、日本から多額の、賠償という名の経済援助金を引き出したい、韓国政府によって政治利用され、いつ問題が解決するのか、見通しがつかない問題である。第一、熱心に研究、調査して来られた、漫画家の小林よしのり先生の、従軍慰安婦というものは無かったという意見が、最近はようやく、世間に認知されるようになっており、日本国民として、ほっとしている時期に、このハッピを来た先生は、日本国民を貶めており、不愉快きわまりない。
     個人的意見で国連人権委員会に出るのは、差支えなかろうが、ならばハッピは着るべきではなかった。なぜ、ハッピを着て、国連に登場という愚を行ったのか、この先生の頭の中身の薄さ、常識の無さを表している。
     天理教の宣伝にでもなると思ったのか、もしかすると、その戸塚弁護士に政治利用されたのだろうか?

  4. 匿名信者

    問題提議の趣旨に賛同します。
    胸に天理教人としての志を持っての出席であればハッピ着用には及ぶべきではなかったでしょう。

    とろころで、従軍慰安婦問題は通説ではなかったことに傾いているようです。

    ところが、草の根の一老夫人から、告白を受けた経験が有るので、資料として書かせていただきます。

    「私は戦後、軍が置き去りにした自分たち慰安婦を引き連れて苦労して帰国した。」
    「私は元締めのような立場でした。」
    「以前、新聞記者に話したこともあります。」

    いきなりスーパーの入り口の小さな花屋のお兄さんに引き合わされ(彼女も私も買い物に、たまたまスーパーに来ていた)いきなり衝撃的な話を聞かされました。
    やはり、軍は卑怯だったのですね。
    その老婦人が慰安婦たちを引き連れて帰国した事実。
    本人が見ず知らずの私に嘘・つくり話をする必要は無いと思いますので、私は事実の告白として受け止めました。
    「引揚者」という言葉は戦後世代として日常的に耳にしていました。
    友達の父上は満鉄総裁のお抱え運転手でした。
    上野駅近辺では「傷痍軍人」が普通に道行く人からの喜捨を受けていました。

    いつか全て無かったことになるのでしょう。
    韓国のしたたかな政策には舌を巻きますが、それもこれも天皇が戦後すぐに、謝罪しなかったからだと
    大正9年生まれの亡き母が言っていました。
    「けじめ」ですね。
    これって天理教本部の対応に通じるものがありますね。
    「なかったことにする」
    封建的体質は根深く、天理教人のみならず、日本人の遺伝子に組み込まれている?????
    亀レスお許しください。甘露台倒壊事件から本記事にたどりつきました。

  5. 某教会役員

    匿名信者 さま

    現在明らかにされているのは、「従軍慰安婦はなかった」ではなく「従軍慰安婦は軍の強制で集められたものではない」です。政府も従軍慰安婦の存在そのものは認めています。
    日本を離れた戦争の最前線ですから、治安や風土病などの問題もあり、そういった管理や運営に軍が関わった事もほぼ間違いないでしょう。
    日本への引き上げ時には、日本が無条件降伏した後の事ですから、軍は解体され武装解除されて、兵隊さんは民間人になったわけです。その状態では、慰安婦等軍関係を相手に商売をしていた人達を守ることも保護することも出来ません。
    そこにつけ込んだソ連兵や朝鮮人による、日本への引き揚げ者に対する、暴行略奪レイプに多数の抑留までされた事実は、歴史の示す通りです。

  6. 慰安所は朝鮮系の売春宿

    慰安所はありましたが従軍慰安婦という言葉はサウスコリアの朝鮮系市民団体と日本の左翼扮する売国奴が考え出した言葉でその論調になります。それにこの慰安所たる売春宿は殆ど朝鮮系の人間が経営していました。これぐらいのこともうネットでは常識です。この教団の見解は時代錯誤もいいところ、戦前の問題に当たる前に教団の現問題に着手すべきです。一部の本部員悪行を働いてるのにお咎めなしですか、これじゃ中国共産党と一緒
    統一教会など朝鮮系カルトが横行してる中、創価学会も今や朝鮮系認定をされております。天理教も教団としてこのような論調をしたら売国奴認定は逃れられず、一部人種差別団体から、天理教の上層部は朝鮮人などかかれ、誹謗中傷の対象に成ります。創価学会がいい例です。これはとても危険な行為教団は政治論調がわかっていない。創価学会とともにネットの誹謗中傷の対象に成るでしょう。

  7. 従軍したのは天理教

    天理教本部が従軍慰安婦捏造に加担するようであれば各種政治団体の攻撃対象に成るでしょう。嘘を信じてはいけません。従軍慰安婦でなく満州天理村などとして従軍したのは天理教でしょう。現地で事実は見ているはずです。
    戦後の天理教は日本国家と共に薄汚れてしまった。真実も見れなくなった組織に未来はございません。

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