宗教学者の宗教について

昨日、書店で立ち読みした本を紹介する。

島田裕己:日本の10大新宗教:幻冬社新書
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4344980603/250-9048742-7022634?SubscriptionId=15JBHWP7TH9QYT1RMHG2

この本は、新書なので比較的読みやすい。
私のように宗教学に疎い人間でもスラスラ読める。
もちろん、天理教を扱った項目もある。
専門書ではないので、そんなに深くはない。

オススメする理由は、客観的な天理教を提示している点である。
客観という言葉の使用は難しいが、それでも一宗教学者が天理教を外部から
見ている点で非常に興味がもてる。

私はこの本を読んで、改めて信じることの難しさを認識した。
秀逸すべき点は中山みきの早死、精神病説、分派の乱立など、
宗教学という分野の常識から天理教を俯瞰的視座で眺めている点である。

天理教に対して批判的にも、肯定的にも捉えてない。(と思う。)
天理教では自明とされないが、宗教学では自明とされる点は天理教人も
宗教という視点を獲得するために読んで損はないだろうと思う。

注意しておくが、著者の宗教学者である島田裕己という人物については
賛否両論あるだろう。特にオウムの事件について。

私は著者を好きでも嫌いでもないが(彼の本をまともに読む機会がなかったので
評価できない)、ただ勉強になった。

長い通勤のお供にオススメします。1日で読めちゃうけど。