歓待について

前回はこどもおぢばがえりの記事において
随分天理教を批判したような感じになってしまった。

天理教応援者の私としては、天理教批判者と思われたくはないので
今回は天理教の「いいところ」を書きたいと思う。

私は、ちょいちょい天理教人と接することがあるのだが、
親しくなった天理教人に必ず聞くことがある。

それは「天理教の好きな教え(言葉)はなんですか?」である。

以前は「天理教のどこがいいんですか?」と聞いていたが
それはあまりに攻撃的らしく「全部だよ」と怒り出しそうな人が
多くいたため変更したのである。
(個人的には「好きな」というところが個人的意見を聞き出すために有効だと思う)

結論から言うと人それぞれである。
「人を助けて我が身助かる」(これ1位だと思う)とか「陽気ぐらし」とか
「素直」とか「一粒万倍」とか。
この間、話を聞いたご夫人は「節から目が出る」(さすが父権制社会のサバイバー)と言われていた。
もちろん私にとって知らない言葉や教えが多く「それってどういう意味ですか?」と
私が問えば、みなさん嬉々として説明してくださるのである。

それはさておき、私が好きな天理教の言葉は「喜ばさずして帰らせない」だったかな?
ちょっと違うかもしれないけど、そんな感じの言葉だった。
確か、教祖が住んでいた屋敷に来た人には、みんな喜んで帰ってもらおう
という意味だったと記憶している。
なぜ、それが私の好きな言葉になったのかと言うと。
天理教に限らず、私は「歓待hospitality」という言葉が好きなのである。
「歓待」と言うとジャック・デリタや阪大の鷲田清一学長などが考察を重ねているが
私も日本人の心性には歓待が非常に馴染みがあり、骨肉化している美徳であり財産だと思う。

歓待やHospitalityと言えば、看護、福祉的ニュアンスがあり、ちょっと小難しいが
なんのことはない「おもてなし」である。
そして、例外なく天理教人は「おもてなし度」が高いと思う。
一応、私は天理教人ではなく、あくまで外部の人間であるので、天理教人による
何か宴席や食事会などがあれば「ささ、どーぞどーぞ」とビックリするくらい喜んで迎えられる。

私も長らく普通のサラリーマンである。そのため接待などで異様に歓待されると
「ん?ひょっとしたら、この接待の後には先方の無理な要求や契約がるのでは?」
と思ってしまうのは当たり前であるし、そうなるのが普通であった。
ビジネスマンに仕事以外での歓待など必要ないからである。

私を歓待してくれる天理教人は私がお世話になっている系統の教会だけなのか、
天理教全体としてそういった傾向なのか分からないが、管見の及ぶ限り
他系統の天理教人についても同じように歓待して頂いていることから全体的傾向としてよい。

日本人の持つ「おもてなし」の心性が天理教の教えによって強化されていることは
間違いではないだろう。通常なら「おもてなし」の心性が駆動しても社会生活を営む上では
相手を警戒したり、保身したりするものである。そういった利害関係の心理的ストッパーを外せる
ことは何か歓待の根底にある人間愛とも言える、赤ん坊のような素直さを感じざるを得ない。
また歓待される方もまた赤ん坊の様な安心感を覚える。
「どーぞどーぞ」と無批判、無警戒に迎えられることほど人間が喜びに感じるものはないのである。

「心の時代」や「縦の伝道」とアポリアを言うよりも「おもてなし」など今ある価値を
見出した方が将来的に天理教が現代社会をブレークスルーできる蓋然性が大きい。
見てる方(世間)にもシンプルで分かりやすいしね。
この辺のことを天理教の研究者はもっと主張してもよいと思うだが。
今の天理教にはオピニオンリーダーさえ見当たらないのだろうか??

この記事を終わる前に留意点を記す。
今回は天理教人の持つ歓待の精神について褒めちぎったが私は何も手放しで賞賛しているわけではない。
同じように歓待する天理教人によって、真綿で首を絞められるように、じわじわと苦しめられている
信者がいることも心に留めておきたい。
それが天理教人の歓待の精神と関係が全くないとは言い切れない。

精神分析学的な依存という視点で見れば歓待も心理的コントロールも大差はない。
それは論理の立て方次第であり、天理教人の心性として今後考察しなければいけない思うのである。

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